R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」

猫丸しりいず第7回
 R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」

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オーボエ協奏曲  ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮 
フィラデルフィア管弦楽団
(蘭EMI 7243 5 56149 26)  


昔、マゼールがウィーン・フィルを率いて来日した際この曲をとりあげたのだが、
その際にテレビで放映されたインタビューの事が、妙に忘れられない。  

そのインタビューは英語で行われたのだが、曲目の解説の時、
マゼールはこの「英雄の生涯」を、
英語で「ヒーローズ・ライフ」と呼んだのである。

それを聞いたとき、私は「え?」と声を出しそうになった程、
その響きの「軽さ」に強烈な違和感を覚えた。
確かに「ヘルデン・レーベン」を英訳すれば「ヒーローズ・ライフ」になる事は、
ちょっと考えれば自明の事であるのだが、その軽い響きからは、
原題が想起させる「甲冑をまとった騎士」みたいな英雄像は浮かんでこない。

何だか「ペプシマン」風の、ペナペナでちょっとドジな感じの、
軽いというか「ユルい」キャラクターを 私は連想してしまい、
ちょっと可笑しくなってしまう(あくまでも私の勝手なイメージなのだが・・)

そうなると、他の曲名の英訳にも興味が湧いてしまい、
いろいろと探索する事となった(我ながらヒマ人だな)。
 
「魔笛」が「マジック・フルート」になる事くらいは「想定の範囲内」であったが、
つい笑いが浮かんでしまう事例もいろいろあった。
「輝く!英訳題 トホホ大賞!」は、ファリャの名作2曲、
「恋は魔術師」「ペトロ親方の人形芝居」でキマリである。

それぞれ「ラヴ・ザ・マジシャン」「ドクター・ピータース・パペットショウ」という、
凄いタイトルに化けていた。 前者には、かなり「ジュディ・オング成分」が配合されてしまい、
後者に至っては、今にも「エルモ」や「クッキーモンスター」たちが登場しそうである。

少なくとも「スペインの大地の風」みたいなものは微塵も感じられなくなっており、
「コトバの響き」の効果
の恐ろしさを感じさせる
(ちょっとオオゲサか)。

無論、英語の響きの軽さは、全てがマイナスに作用している訳ではない。
全然英語圏の曲じゃないのに英語のタイトルが定着している稀有な例が
「メリー・ウィドウ」であるが、これはそのサラッとした明るい響きが見事に曲にあっている。
 
さてこの演奏、「ヘルデンレーベン」の国の指揮者が、
「ヒーローズライフ」の国のオケを振った「因縁の対決(?)」の1枚であるが、
ここはシュトラウスの権威サヴァリッシュ先生の圧勝である。

オケの機能美は生かしつつも、非常に重心の低い、安定した響きを聴かせる。
しかも「オリジナルのエンディングによる版」を用 いた・・との事で、
曲の終結部が聴き慣れたバージョンと全く違うのが面白い。
正統派でありながら
「珍曲・珍版マニア」をも満足させる

侮れない1枚である。

diskunion新宿classic  猫丸

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