椿姫」前奏曲他~トマス・シッパーズ指揮

猫丸シリーズ第13回
「椿姫」前奏曲他~シッパーズ/オペラ名曲集
トマス・シッパーズ指揮 コロンビア交響楽団
(国内SONYCLASSICAL SRCR1543)
36659526.jpeg














「夭折の名指揮者」は誰か?

と訊かれたら、皆さんどんな名前をあげるだろうか。
 
ケルテス、フリッチャイ、カンテッリ・・あたりは、
すぐ名前が出そうであるし、実際彼らには今日でも親しまれている録音が数多い。
 
だが、彼らに勝るとも劣らない存在でありながら、
忘れ去られかけている夭折の天才指揮者がいる。

その人の名は、トマス・シッパーズ

今回は、この人がテーマである。
シッパーズは1930年生まれのアメリカの指揮者
(と言う事は、マゼールと同い年である)。

若くして頭角を現し、わずか23歳でメトロポリタン歌劇場にデビュー。
そのメトをはじめ、ニューヨーク・フィルやミラノ・スカラ座等で活躍し、

将来を嘱望されるも、指揮者としてまさにこれからという47歳の若さで
肺癌に斃れた悲劇の人である。

遺された録音に、アメリカ音楽やオペラなど、
あまり日本人好みでない曲目が多かった事や、
最後に勤めたシンシナティ響時代の録音が
メジャーレーベルでないVOXから出ていた事などが、
この人が日本では既に忘却されかけている理由の一つであろう。
 
ニューヨーク・フィルとのバーバー(CBS)や、
シンシナティ響とのロッシーニ「スターバト・マーテル」(VOX)等、
シッパーズの凄さを認識させる録音は多いが、確かにあまり「一般的」とは言えない。
そこで、この「オペラ名曲集」である。
この録音は1960年、シッパーズがまだ30歳の時のものである。
これが実に凄い。
「売られた花嫁」や「セビリャの理髪師」の序曲の、
まるで獲れたての魚がピチピチと跳ねるような躍動感には度肝を抜かれるが、

何と言っても圧巻は、
最後に入っている「運命の力」
序曲だ。

この曲の後半に出てくる金管のコラール(4分59秒~)を、
こんなにも「カンタービレ」させた演奏があっただろうか。
ここから終結に至るまでの
表現の素晴らしさには
言葉も出ない。

この若さで、プロ集団のコロンビア響を相手にここまでやってしまう・・・。
「いったいアンタ何者だ」と叫びたくなってしまうのは、私だけでは無いのではないか。

ちなみにこの盤、15年近く前にSONYから出た廉価盤シリーズの中の1枚。
とっくの昔に廃盤かと思いきや、何と今でも現役盤であった。
本国のアメリカではこの盤は廃盤で、
一部の曲がオムニバス盤に細々と生き残っているに過ぎない。

品切れ後の再プレスの有無は全く不透明ゆえ、
関心のある方は一刻も早いオーダーを・ ・・ 

筆者は2009年6月に入手できたが、もし品切れだったらゴメンナサイ・・

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