猫丸しりいず 第27回

バリー・グレイ
「サンダーバード」オリジナルTVサウンドトラック
(英CARLTON FILMCD606)
20091104.JPG











ジョン・ウィリアムズ
「スターウォーズ」組曲 ズービン・メータ指揮 
ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団
(国内LONDON 230E51031 
旧規格・廃盤/現役盤は「惑星」とのカップリング)
20091104-2.JPG











私のような、1960~1970年代の子供たちを夢中にさせた、
英国製の歴史的名番組「サンダーバード」
(原題はジャケット表記の通り、複数形であるが)。  

「人形劇」とは信じがたい、そのリアルな質感、精巧かつ斬新なメカ
(当時イギリスが自動車や航空機の分野で最先端を走っていた事を納得させる)
も凄かったが、何と言っても印象的だったのが、その音楽である。

実際、子供向けのTV番組で、
これほど音楽とセットで記憶されているものも、少ないのではないだろうか。

放映当時、白黒テレビの貧弱なスピーカーで聴いていたこの名曲を、
約40年ぶりにCDで聴き直した。
「ファイヴ、フォー・・」というカウントダウンと、その間に響く和音
(私は「ツー」に続く4回目の和音が大好きだった)、
続く勇壮で、あまりにカッコイイ「メインタイトル」!
 
「ヤッパこりゃトンデモナイ名曲だわ」
と再認識させられた。

サウンドも実に本格的。
ライナーには、録音に参加した演奏者の名前が70名以上もクレジットされており、
腕っこきミュージシャンを集めた大きな編成のオケで録音していた事がうかがえる。

作曲者のバリー・グレイ(1908~1984)は、
当時のイギリスのTV映画の音楽で広く活躍した人

日本で言えば、小林亜星や山本直純、
あるいは冬木透みたいな位置づけか?

その風貌は典型的英国紳士という感じ(「物理学の教授」みたいである)で、
とても「サンダーバード」のような勇壮な音楽を書く人には見えないのだが。  

トロンボーンやホルンを中心とした、
中・低音域の管楽器を主役に分厚いサウンドを響かせ、
流麗なメロディを弦に朗々と歌わせる。  

「サンダーバード」が、映像の面で、
後の日本の「ウルトラシリーズ」「ロボットヒーローもの」「エヴァンゲリオン」などに、
直接、間接の影響をもたらしたのと同様、
この音楽が後のSF映画やTV番組の音楽に与えた影響は、
決して無視する事は出来ないだろう。

そうなると、「SFモノつながり」で頭に浮かんでしまうのが、
私が中学生の時に封切られ、一世を風靡した「スターウォーズ」の音楽である。  

恥を忍んで白状すると、私は映画というメディアには全く関心が無く、
生まれてこの方、映画館という場所に行った事は皆無に近く、
したがって未だにこの「スターウォーズ」を見たこともなければ、
ストーリーすら全く知らない・・・という人間である。  

そんな私ですら感動させる、という事は、
この曲が決して映画の「付属物」でなく、独立した「音楽」として十二分に傑作である、
という事の証明であろう。

実際、この曲を初めて聴いた時、
「現代でも、これだけ魅力的なオーケストラ作品が生み出せる人がいるのだ」
と大いに感激したものである。  
私がこの組曲でダントツに好きなのが、5曲目の「闘い(Battle)」の音楽。

曲中の様々なモティーフを展開、拡大しながら、
激しい戦闘の場面を描写するこの曲にはジョン・ウィリアムスという人の
「作曲家としての凄腕」を感じずには居られない。

残念ながら一般的には、組曲の中でこの曲は一番不人気のようなのだが・・・
演奏・録音がまた最高だ。

1977年録音の、この組曲は、
翌年に録音されたマーラーの交響曲第3番と合わせて、
メータ&ロス・フィルの最高傑作と断言したい。
この後にデュトワ&モントリオールの録音に携わる事になる
名プロデューサー、レイ・ミンシャルと、
シャイー等のCDで知られるエンジニア、サイモン・イードンの手に なる録音も、
ゴージャスで素晴らしいの一言に尽きる。  

そして、自分にとってこの曲は、初めて聴いた中学生時代の思い出と不可分である。
中学校の旧友たちや校舎、当時住んでいた武蔵小山の街並み・・ 

時が経つのは本当に早い。
みんな元気にしているのだろうか・・



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