★猫丸しりいず第28回 特別編「ESOTERICの白鳥の湖」

●猫丸しりいず 第28回
  「特別編 ESOTERICの白鳥の湖」
   
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  ☆チャイコフスキー:白鳥の湖(抜粋)
  アナトール・フィストゥラーリ指揮 アムステルダム・コンセルトへボウ管弦楽団
  (国内DECCA/ESOTERIC ESSD90019 限定生産)
  
  今回は、通常の連載とは別口の、新商品の宣伝を兼ねての「特別編」。
  
  当店をご利用いただいているお客様なら、高級オーディオブランドの「エソテリック」が
  出している「究極のSACD」の事は、恐らくご存知の方が多いだろう。
  
  ケルテスの「新世界」、アンセルメの「三角帽子」等の往年の名録音を、すばらしい音で復刻したこのSACDは大反響を呼び、先日出たクライバーのブラームスに関しては、発表直後から「いつ入荷するのか」というお問い合わせが殺到した程である。
  

そのシリーズに、この度2点の新商品が出たのだが、その1点としてDECCAのステレオ初期の名盤、フィストゥラーリの「白鳥の湖」が出ると知った時、私は「エーッ」と声を出しそうになった位に驚喜し、そして、この盤に関しては、どうしても「猫丸」に載せなくては!・・と、鼻息が荒くなってしまったのであった。
(ちなみにもう1点は、若きマゼールの「暴れ馬」ぶりが何とも痛快なシベリウスの「交響曲第1番」と「カレリア組曲」)
  
  この名盤は、レコード時代からの年季の入ったクラシック好きの方には、古くから「白鳥の湖」の定番として親しまれていたものであるが(私もロンドンレーベルの廉価LPで、中学生の時から何度と無く聴いた)、最近すっかり影が薄くなってしまっていた。
  その事を非常に残念に感じていたので、その録音がいきなりこのような形で「桧舞台」に立つ事になったのが、本当に嬉しいのである。
  
  ロシア生まれのイギリスの名匠フィストゥラーリ(1907~1995)は、生前の名声の割りに、そして少なくない数の録音を残していながら、現在入手できる音源が極めて少ない不憫なマエストロである。
  
  キエフに生まれ、わずか6歳だか7歳だかで「悲愴交響曲」を暗譜で指揮するという天才振りを発揮。その後、大歌手シャリアピンや、名振付師レオニード・マシーンなどの大物たちに才能を認められ、順調にキャリアを築く。バレエや協奏曲等で多数の名演を遺している。
  

実は、私が物心ついて初めて聴いたクラシックのレコードの一つが、この指揮者が振り、夭折の天才ピアニスト、ジュリアス・カッチェンが弾いたラフマニノフのピアノ協奏曲第2番だった。当時勿論演奏家や曲目に関する知識など皆無の、ただの新宿区百人町在住の一小学生にすぎなかった私にすら、これが「名曲の名演奏」で
ある、という事が瞬時に確信出来た位、この演奏は素晴らしかった。モノラルの古い録音にもかかわらず、オーケストラ部分に関しては、未だにこれを上回る演奏を聴いた事が無い。
  
  そんな思い出もあり、私のこの名指揮者への思い入れは非常に強い。
  バレエの巨匠だけあって、「白鳥の湖」も3回録音しているが、今回復刻されたのは1961年の2回目の録音。この後1973年に同じDECCAにオランダ放送フィルを指揮して全曲を録音している(ヴァイオリン・ソロを何とルッジェーロ・リッチが弾いている)のだが、そちらは長期廃盤で入手困難になっているのが残念。  
  「基本的にはエレガントでありながら、ここ!というキメどころで一気に音楽が沸騰してアツくなる」のが、この人の特色。この「白鳥の湖」にもそれは遺憾なく発揮されているように思う(「終曲」のド迫力!)。
  
  この盤の登場を契機に、フィストゥラーリに再度陽が当たり、数多い入手困難盤が再び日の目を見る事を願ってやまない。10年以上前に出て、その激烈な表現に度肝を抜かれたロイヤル・フィルとの「チャイコフスキーの交響曲第4番」のように、この人にはまだ埋もれている名録音がたくさんある筈なのだから。
  
  このSACDの帯、そしてライナーに、エソテリックの大間知会長の「白鳥の湖はなんといってもフィストゥラーリですよ」という熱いメッセージが載っている。
私はそれを読んで
「その通り!その通りッスよ!会長!」
と心の中で叫んでしまった。エソテリックさん、この録音を選んで下さって本当にありがとう!
このCDは、ライナーも実に丁寧な作り。しかも、まず他では絶対入手不能と思われる、フィストゥラーリの
ディスコグラフィも掲載されており、この指揮者のファン垂涎のアイテムである。
  (個人的には同時期のDECCAの名盤、フィエルスタード&ロンドン響の「ペール・ギュント」を是非このシリーズで出して欲しい!)

   
  これまでのエソテリックCDと同様、この商品も一般のCDショップには置いていない。また、限定生産である。ご興味のある方は、ディスクユニオンにてお早めにご購入を!
  
  ※このシリーズの旧譜には、メーカーでの生産終了に伴い、店頭在庫限りの商品も
  ございます。それらの盤は、まさに「早い者勝ち」!
   
   

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