猫丸しりいず第33回

テオドラキス:その男ゾルバ 他 
デュトワ指揮 モントリオール交響楽団 他
(海外DECCA 4756130)
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アメイジング・グレース~ベスト・オブ・ナナ・ムスクーリ
(国内PHILIPS PHCY3011)    
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前回は、東の古代遺産の宝庫、中国がテーマであった。
だから・・という訳ではないが、
今回は西の古代遺産の宝庫、ギリシャがテーマである。    

ギリシャと言えば、カラス、バルツァ、ミトロプーロス等々、
多くの名演奏家を生んだ国ではあるが、
今日のクラシック音楽界での位置は、かなり「地味」と言わざるを得ない。
そんなギリシャを代表する「国民的」な音楽家二人を今回はご紹介したい。  

一人目はミキス・テオドラキス(1925~)。  

作曲家としてだけでなく、左派政治家としても知られる人で、
逮捕、投獄の経験も持つ闘士である。
代表作の「ゾルバ」が滅法面白い。
テオドラキスの作品は、映画音楽が特に有名だが、
この曲もそのひとつである。

キャッチーな旋律、合唱を含めた壮大なサウンドに溢れた名作だ。
演奏がまた良い。デュトワ&モントリオールと言えば、
演奏、録音共にクール且つスタイリッシュで、
何か「当事者意識」が薄い・・という印象があったのだが、
この録音は珍しく飽和気味な熱いサウンドを聴かせ、大いに満足できる。

デュトワの実演に幾度も接し、この人、
実は結構「熱い」んだなという感想を持っていたので、
この録音は彼の「本領発揮」と言えようか。  

ちなみにテオドラキスは、交響曲も5曲作曲している。
1番から3番まで作った後、4番目の作品が、
なんといきなり「交響曲第7番」。
しかもその次の曲が「第4番」・・「5番」「6番」は今も欠番だ。

作曲者によれば「第7番」の「7」は「7番目」ではなく、
「神秘の数字としての7」という意味だそうだ。
何だかよくワケがわからないが
こういうぶっ飛び方はこの人らしい。
この「7番」にはケーゲルによるCDがあり、
新宿クラシック館でも時折見かける。  

二人目のナナ・ムスクーリ(1934~)はポップス畑の人なので、
ご存じない方も多いだろう。でも、私、この歌手の大ファンである。
クラシックをカヴァーした曲も数多く歌っている人なのに、
クラシック・ファンとの接点があまり無いように思えるのが残念である。

ギリシャの国民的スターのこの人、その清潔で透明な歌声がなんとも魅力的。
この盤、彼女の長所が生きる曲目ばかりを集めた実にステキな1枚だ。  
中でも5曲目の「リベルタード」が震撼モノの凄さだ。

これはヴェルディの「ナブッコ」の有名な「黄金の翼」の合唱のカヴァー曲なのだが、
初めてこれを聴いた時、私はホトンド金縛り状態に陥った。
ひょっとしたら原曲すら超越しているのでは・・・と思われる程の感動であった。 
 
彼女は決して「絶叫」したり「慟哭」したりしない。
一見淡々と歌っているようでありながら、この情感の深さは何であろうか。
離れ業である。

人気歌手だけあって、CDの入手は容易である
(何しろ全世界でこれまでに2億枚以上のレコード、
CDを売り上げたと言われる人だ)。
興味のある方は、是非ご一聴を・・・・

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