猫丸しりいず第54回

◎猫丸しりいず第54回 「風車とチューリップの国から」
 
★ディーペンブロック
鳥たち、マルシュアス、エレクトラ 他(管弦楽作品集)
ハンス・フォンク指揮 ハーグ・レジデンティ管弦楽団
(英CHANDOS CHAN10029 2枚組)
 
★「1984」(リマスター盤)ヴァン・ヘイレン
(米WARNER 947741-2)

 

サッカーW杯で準優勝に輝いた国、オランダ。
オランダと聞いて、皆さんは何を連想するだろうか?
 
「風車」「チューリップ」「運河」「低地」「フェルメール」あたりが
順当な所だろう。いずれにしても「なだらか」「平坦」なイメージである。
「疾風」「怒涛」「激流」「急峻」みたいなイメージは(少なくとも私には)
まるで浮かんでこない。
 
オランダは数多くの名演奏家を輩出している国でもある。
この国出身の演奏家もまた(メンゲルベルクという超個性派の例外はいるけれど)「強烈で尖がった個性が売り物」という人より、
「スタンダードなスタイルの演奏を磨き上げていく」タイプが多く、
それゆえかハイティンクに代表される「大器晩成型」の人が目立つ
(なので、名指揮者ベイヌムやフォンクがまさに「これから熟成期」
という年齢で亡くなってしまった事は返す返すも残念である)。
 
それでは作曲家はどうか?
と、ここまで来て、多くの方が感じられるのではないか。
「オランダの作曲家って・・・ そう言えば誰がいたっけ??」
 
ルネサンスからバロック期にかけて活躍したスヴェーリンクや、
「セレナード」の一発屋ハイケンス、
「指輪物語」のヨハン・デ・メイ等は
(「オランダの作曲家」として認知されているか否かは別として)
辛うじて知られている人達だろう。
 
しかしそれ以外は、フェルメーレン、ドッパー、ホル、アンドリーセン、
スハット・・・と名前だけは色々出てくるものの、
一部の現代作品を除けばワールドワイドに演奏されている曲は
ほとんど無いのが実情だ。
 
聴いてみると結構面白い作品が多く、
また自国に多くの名演奏家を抱えながらオランダの作曲家たちの作品が、
域内のローカルな存在に留まっているのは不思議であるし、
実にもったいない話である。
 
今回「オランダ代表選手」として登場頂くのは、
アルフォンス・ディーペンブロック(1862~1921)。
ドビュッシーやR・シュトラウスと同世代の作曲家だが、
その作品はなかなかユニーク。
「R・シュトラウスをサッと湯通しして脂っ気を抜きました」
という感じで、後期ロマン派の絢爛な味わいを残しながら、
過度な濃厚さが無く、さらっと爽やかなのである。

冒頭に述べたオランダの一般的イメージに非常に近い作品群。
この盤、現在は激安で知られるブリリアント(オランダのレーベル!)から再発されていて、お手頃価格で入手可能なので、
ぜひ多くの方に聴いて頂きたい隠れた名曲だ。
 
オランダ絡みのミュージシャンとして、
個人的にどうしても外せないのが
アメリカン・ハードロックの代表的バンド「ヴァン・ヘイレン」の、
エドワードとアレックスのヴァン・ヘイレン兄弟。
その名前から明らかなように、彼らはオランダ出身である。
(ちなみにオランダ語読みでは「ファン・ハーレン」となるそうな)
 
彼らの父親はクラリネット奏者で、その影響で二人とも幼い時から
ヴァイオリンやピアノ等のクラシック音楽を学んだのだが、
その後家族でアメリカに移住してからロックに興味を持ったのが、
ハードロッカーへの道程の始まりとの事。

人間どこに転機があるか、わからないもんである。
事の運びによっては、クラシックの演奏家
ファン・ハーレン兄弟が生まれていたかもしれないのだが・・・  
彼らがヴァイオリンを弾くところを見てみたい・・・

ご紹介の「1984」は、大ヒット曲「ジャンプ」を含むアルバム。
ロックを聴かなくとも、この曲は聴けば
「知ってる」という方が少なくないのでは。
 
この「ジャンプ」、ハ長調で書かれているのだが、
同じ調で書かれたワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
第1幕前奏曲を連想させる響きがあちこちに感じられるのが面白い
(こんな事感じるのは私だけかもしれないが・・・)。
 
サッカーに負けるな!!
目指せ「世界市場」を! 

オランダの作品たち!!


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